【12月1日 AFP】2020年東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の武藤敏郎（Toshiro Muto）事務総長は1日、国際オリンピック委員会（IOC）が同五輪におけるボクシングの準備凍結を決めたとはいえ、引き続き競技実施に向けて作業を進めていく意向を示した。

　IOCは先月30日、2020年大会に向けたボクシングの準備を凍結し、競技統括団体の国際ボクシング協会（AIBA）の問題について調査に乗り出したことを明らかにした。IOCとしては東京五輪でボクシング競技を実施したいと強調する一方で、調査結果によってはAIBAの「（国際競技団体としての）認可を取り消す可能性」もあると警告した。

　武藤事務総長は、東京で開かれたIOC理事会の後、今回の決定によってAIBAとの「公式な接触」は禁止されたものの、事務レベルでの共同作業は続けていくとして、「事務方が話をすることはできると理解している。今後も連携して協力と調整を続けていく」と報道陣に述べた。

「（ボクシングの）実施が決まった場合に対応が遅れないよう、万全を期す」「競技会場の準備も適時進めていく」

　ボクシングが2020年大会の実施競技に含まれるかどうかは、来年6月まで最終判断が下されない見通しであると明かした武藤事務局長だが、IOCが実施を許可した時のために、大会として備えていることをアスリートに知ってもらいたいとしている。「準備については心配ない。アスリートにはそのことを言っておきたい」 (c)AFP