【12月1日 AFP】米首都ワシントンで11月30日、中間選挙で下院に初当選した85人のオフィスを決めるくじ引きが行われた。希望の部屋を獲得できるようさまざまな願掛けが繰り広げられ、党派を超えて盛り上がりを見せた。

 くじ引きは下院が改選される2年ごとに行われる。オフィスには連邦議会議事堂が見渡せるぜいたくな眺望の場所もあれば、「新入生の寄宿舎」と呼ばれているような場所もあり、かなり差が大きい。立地が良くて広々としたオフィスの数は限られており、どこに決まるかは運次第で、くじ引きはまさに真剣勝負だ。

 下院のオフィスビルの管理を担当しているウィリアム・ワイデマイヤー(William Weidemeyer)氏は、くじ引きを始めるに当たり、願掛けと引き当てる番号は「直接関係しますよ」と断言。「くるくる回ったり、踊ったり、分かりやすい形で祈ったりすることをお勧めします」と話した。

 85人の新人が箱の中から番号が書かれた札を取り出していく。見事、ラッキーナンバーの1番を引き当てたのは、バージニア州で当選した共和党のベン・クライン(Ben Cline)氏。85人の中で最初に希望するオフィスを選ぶ権利を得た。

 カンザス州選出の元総合格闘家シャリス・デービズ(Sharice Davids)氏は、大きな歓声を受けながら腕立て伏せをした上でくじ引きに臨んだが効果はなかったようだ。64という不運な番号を引いて「うわあ」と声を上げると、「腕立て伏せはやらないで!」と残りの人々に呼び掛けた。

 幸運に恵まれたのは、ミシガン州で当選したパレスチナ系のラシダ・タリーブ(Rashida Tlaib)氏。8番を引き当てて部屋の中を飛び跳ねて周囲の人とハイタッチし、「デトロイト(Detroit ミシガン州の都市)ではこうやるのよ!」と言った。

 最も悪い85を引いたのは、テネシー州選出のマーク・グリーン(Mark Green)氏。他の新人らは総立ちになって拍手喝采したが、それは自分が引く番号はそれよりましなことが決まったからかもしれない。(c)AFP