【12月1日 AFP】ラグビー元南アフリカ代表のフッカーで、1995年W杯(Rugby World Cup)の優勝メンバーだったナカ・ドロツキ(Naka Drotske)氏が、同国プレトリア(Pretoria)で武装強盗に撃たれたことが分かった。現在入院中の同氏は、先月30日時点で容体は「安定」しているという。

 警察が地元メディアに明かした情報によると、スーパーラグビー(Super Rugby)に参戦していたチーターズ(Cheetahs)で指揮官を務めた実績を持つ47歳のドロツキ氏は、29日夜に兄弟の家にいたところ、男3人の襲撃に遭遇した。

 チーターズの職員であるハロルド・ベスター(Harold Verster)氏は、AFPに対して「私たちが聞いた情報によれば、ナカの容体は安定しており、医療スタッフは彼が大丈夫であると確信している」と述べた。

 南アフリカ中央部のブルームフォンテーン(Bloemfontein)に拠点を置き、同国の主要チームの一つであるチーターズで選手としてもプレーしたドロツキ氏は、兄弟のティナス(Tinus)さん一家や、元スプリングボクス(Springboks、南アフリカ代表の愛称)のオス・デュラント(Os du Randt)氏とバーベキューをしていた際に強盗の襲撃に遭遇した。

 ティナスさんはニュースサイト「ニュース24(News24)」に対して、「犯人は全員武装していて、銃を向けて大声を上げていた。1人は催涙スプレーを使った」「ナカは起き上がって、相手にラグビーのタックルをし、外のベランダまで押し出した。次の瞬間に銃声が聞こえて、オスが立ち上がって外に出ると犯人は逃げていった」と明かした。

「ナカが家の中に戻ってきて、家の窓や扉を閉めた時、彼が撃たれたことに気が付いた」

 ドロツキ氏は3発撃たれて大量出血したが、他に負傷者は出なかった。警察の広報担当者は「犯人との格闘で男性1人が撃たれた」と公表している。

 地元の病院で手術を受けたドロツキ氏は、今後も腕の手術が必要になるという。警察は30日、事件現場を捜索し、事件に関連して男2人の聴取を行っているが、逮捕には至っていない。(c)AFP