国旗渡そうとコース入ったボランティアに「自分責めないで」 優勝逃した中国人選手
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【11月30日 東方新報】中国・江蘇省(Jiangsu)蘇州市(Suzhou)で行われたマラソン大会で、ケニア人選手とトップを争っていた中国人選手にボランティアが国旗を手渡そうとしてコースに入り、中国人選手が優勝を逃した問題で、ボランティアの行為はネット世論で議論の的になった。結果として銀メダルに終わった何引麗(He Yinli)選手はこのほどインタビューに応じ、「ボランティアの方は自分を責める必要はない」と話した。
大会では、何選手はケニア人選手と金メダルをかけて激しく競り合っていた。2人ともラストスパートに入っていた時、道路脇にいたボランティアがコースに入り、何選手に国旗を差し出した。ラストスパートに集中していた何選手は国旗を受け取れず、ボランティアは何選手の後を100メートルほど追いかけたが、あきらめた。しかし、その直後にも同じ状況が続けて発生。国旗を持った別のボランティアが再度、コース上に現れて国旗を手渡した。
何選手は少しの間、国旗を手中に握りながら走っていたが、ラストスパートの手を振る動きの中で、雨で濡れた国旗は地面に落ちてしまった。何選手はペースが乱れたのか、わずか5秒の差で銀メダルに終わった。
■ボランティアに怒りは感じていない
記者:ネット上で国旗事件に関する意見が飛びかっている。あなたは国旗のために金メダルを取れなかったと言っている人がたくさんいるが、そう思うか?
何選手:国旗を手渡された時、私とケニア人選手は、抜いたり抜き返されたりの状態だったので、国旗が無ければ金メダルが必ず取れたとは言えない。ただ、私は常に全力を出し切ることだけを考えている。あの状況では、どちらとも言えないだろう。国旗を受け取った後、手の振り方のテンポが変わり、最後まで元には戻らなかった。
記者:あなたの邪魔をしたボランティアに対しては、怒りを感じているのか。
何選手:怒りは感じていない。ただ、競技の結果については残念に思う。
記者:国旗を渡したボランティアの責任を追及するネットユーザーがいるが、どのように考えているか。
何選手:ボランティアを責める必要はないし、ボランティアの方も自分を責める必要はないと思う。彼女たちは、自分の仕事をやっただけだから。あの状況の中で、どうしたらよいか分からなかっただけかもしれない。
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