【11月28日 AFP】子ども向け人気アニメ「スポンジ・ボブ(SpongeBob SquarePants)」の原作者、スティーブン・ヒレンバーグ(Stephen Hillenburg)氏が死去した。57歳。スポンジ・ボブを放送している米児童番組専門チャンネル、ニコロデオン(Nickelodeon)が27日に明らかにした。

 関係者の話によると、昨年公表していた進行性の神経変性疾患、筋萎縮性側索硬化症(ALS)で26日に亡くなった。

 南部オクラホマ州ロートン(Lawton)生まれ。一家で移り住んだカリフォルニア州のハンボルト州立大(Humboldt State University)を卒業後、海洋生物学の教員に。その後、カリフォルニア芸術大学(California Institute of Arts)で実験アニメの学位を取得した。

 米テレビ業界で最高の栄誉とされるエミー賞(Emmy Award)に9回ノミネートされるなど、その世界は高く評価された。

 スポンジ・ボブは1999年にテレビアニメ化され、ニコロデオンで放送が始まった。太平洋深くの「ビキニタウン(Bikini Bottom)」という架空の街を舞台に、黄色いスポンジの体のボブと仲間たちが繰り広げる物語は、幼い子どもだけでなく、その家族や大学生も含めて、幅広い世代で人気を博している。

 シリーズはアゼルバイジャン語を含む世界60か国語以上に翻訳・放送され、数々の賞を受賞。関連グッズも世界各国で販売されている。

 自らプロデューサー・監督を務めた2004年の映画「スポンジ・ボブ/スクエアパンツ(The SpongeBob SquarePants Movie)」では、米俳優のスカーレット・ヨハンソン(Scarlett Johansson)やアレック・ボールドウィン(Alec Baldwin)を声優に起用。世界興行収入が1億4000万ドル(約160億円)に達する大ヒットとなった。(c)AFP/Javier TOVAR