万さん夫婦の「愛心厨房」が注目を浴びてから、一部のネットユーザーは政府の都市管理部門がこの厨房を取り締まりに動くのではないかと心配した。「村ではかつて取り締まりの話もあったが、その時は室内に移動し、その後また室外に戻ったよ。今では厨房が多くの人に知られるようになり、路上で経営することができるようになった。というのも、我々が良いことをやっていると、皆さんが知ったから」と万さん。

 石炭コンロで火を使うため、熊さんは「常日頃から患者の家族らに安全に留意するよう伝え、食事時には夫婦で見回るようにしています。この10年余りで一度も事故らしいことはありませんでした」と話している。

 万さん夫婦には娘2人と息子1人がおり、孫ももう仕事を始めている。一時は、子どもたちが貸し厨房について反対したこともあった。「どうしてがん患者と一緒にいなければならないのか、と言われたこともあった。がんは伝染しないから大丈夫、と言ってやったよ。今はみな賛成してくれるし、手伝ってもくれるよ」

「がん患者にとっては、しっかりと看護してあげることが一番。何といっても、家庭料理が一番ほっとするものだよ」と万さん。これが、「愛心厨房」を続けてきた老夫婦のこだわりなのだろう。「みなさんは我々が必要だし、わしらも皆さんが必要なのさ」。体が動く限り続けるという。(c)東方新報/AFPBB News