【11月23日 AFP】インドの鉄道駅で、1歳の女児が停車中の列車とプラットホームの隙間に転落し、直後に列車が発車する事故があったが、女児は奇跡的に無傷で難を逃れた。

 事故があったのは北部ウッタルプラデシュ(Uttar Pradesh)州マトゥラー(Mathura)の鉄道駅。携帯電話で撮影された動画には、人々が絶望的な悲鳴を上げる中、列車が女児の上を通過する瞬間が映っている。

 地元報道によると、女児は両親と一緒に列車から降りた際、車両とプラットホームの隙間に落ちた。両親は降車のため扉に殺到する乗客に押され、娘を抱く手を緩めてしまったのだという。

 列車は直後に発車し、加速。線路脇にあおむけに倒れた女児の上ぎりぎりのところを通過した。列車が通り過ぎてすぐに男性が女児を救出したところ、女児は泣きわめいていたものの、驚くべきことに無傷だった。

 インド鉄道当局は、この事故について、混雑した列車に乗る際は常に注意しなければならないという教訓だと述べている。

 世界有数の規模を誇るインドの鉄道網は大混雑と事故の多さで悪名高く、踏切以外の場所で線路を渡ろうとした人がひかれたり、乗客が定員超過の列車から落下したりして死亡する事故が相次いでいる。2012年の政府の報告書は、国内で毎年1万5000人が鉄道事故で命を落としていると指摘し、「大虐殺」になぞらえている。(c)AFP