【11月22日 AFP】ドイツサッカー界の神童と呼ばれ、20日に14歳になったばかりのユスファ・ムココ(Youssoufa Moukoko)は、ドイツ・ブンデスリーガ1部のボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)でいつか欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)を制覇し、バロンドール(Ballon d’Or)を受賞することが夢だと語った。

 ドイツのユース年代でゴールを量産するたくましい体を持つムココは、ブンデスリーガ1部で首位を走るドルトムントとのプロ契約締結に向け順調に成長を続けている。

 現在U-17チームに在籍しているムココは、今季12試合に出場し22得点をマーク。ハットトリックを4度達成し、10-0で大勝した先月のヘネフ(Hennef 05)戦では4ゴール2アシストを記録するなど大暴れしている。

 初めてのインタビューに応じたムココは、独誌スポーツ・ビルト(Sport Bild)に「正直に言えば、今の目標はドルトムントでプロ選手になり、このチームで欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)とバロンドール(Ballon d'Or)のタイトルを手にすること」と夢について語った。

 ムココが昨季見せた飛躍は、驚異的なものだった。

 13歳ながら28試合で40ゴールを挙げると、所属していたU-17ドルトムントのリーグ優勝に貢献。バイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)に3-2で勝利したカップ戦のファイナルでは決勝ゴールをたたき出し、U-16ドイツ代表にも招集された。

 しかし、ブンデスリーガでプレーできる最小年齢が17歳であることから、ムココが1部デビューを果たすのは早くても3年後であり、その場合も特別な措置が必要となる。

 ムココはチームに所属する大半の選手よりもかなり若いが、それでもDFの選手たちは強靭(きょうじん)な体を持つカメルーン生まれのこの選手を対処するのに手を焼くだろう。

 しかし、ムココの年齢を疑う声はいまだに存在している。

 カメルーン・ヤウンデにあるドイツ領事館が発行した正式な証明書によると、ムココは2004年11月20日生まれとなっているが、ムココ自身はこの信ぴょう性について長く疑われていることに困惑していると認めた。

 ムココは「その話のせいで、昨シーズンは僕にとって難しいものだった。年齢に問題がないという事実があるのに、僕にはどうすることもできない」と話している。

 それにもかかわらず、ムココは自身にかかる期待を払いのけようとした。

「僕には成長するための時間がたっぷりある。次の目標は、(ドルトムントの)U-19チームでプレーすること」「どうなるかはその後に見てみよう。なんでもあっという間に進む必要も無い」 (c)AFP