■「上の方」からの命令

 警察による最近の監視強化について、作家で活動家の黎学文(Li Xuewen)氏は、監視されている国内のプラットフォームからユーザーが大量にツイッターへと流入し、その存在感が増したために起きていると指摘し、「必然的に(当局の)次なる取り締まりのターゲットはツイッターになる」との見方を示した。

 黎氏の湖北省(Hubei)の実家には10月、警察から連絡が入り、本人とコンタクトを取ってツイートの削除を求めるよう「上の方」から命令を受けていると告げられたという。

 中国のオンライン活動家に関する著書がある元ジャーナリストのエミリー・パーカー(Emily Parker)氏はこう語る。「中国当局は、インターネット上で運動の組織化を促すと考えられるツールに対して、警戒感をあらわにしている。ツイッターが当局の『レーダー』にかかるのは驚きではない」

 警察の対応にはばらつきがあり、警告だけで解放されるツイッターユーザーもいれば、ツイートの削除を求められるユーザーもいる。だが、そうした警察の圧力が波及効果を及ぼして投稿がなくなったり、アカウントの閉鎖を告げる活動家が現れたりすれば、他のユーザーたちの間でも自己検閲が広まりかねない。

 こうした流れについて、チャイナ・チェンジの曹氏は、「現代中国社会に突き付けられた難題と真剣に向き合う研究者やあらゆる人にとって、これは大きな後退だ」と危機感を示している。(c)AFP/Eva XIAO