【11月18日 AFP】ラグビーテストマッチは17日、英ロンドンのトゥイッケナム・スタジアム(Twickenham Stadium)で行われ、日本は15-35で元指揮官のエディー・ジョーンズ(Eddie Jones)ヘッドコーチ(HC)が率いるイングランドに逆転負けを喫し、金星を飾ることはできなかった。

 日本は15-10とリードしてハーフタイムを迎え、エディーHCの下で南アフリカを34-32で破った2015年W杯イングランド大会(Rugby World Cup 2015)のような番狂わせに期待を抱かせたが、後半は25失点を喫した一方で攻撃は無得点に終わった。

 試合開始3分でSHのダニー・ケア(Danny Care)に先制トライを許した日本だったが、自分たちの走るラグビーを出しやすい乾燥したコンディションの中で、前半は鋭いパスとボールハンドリングで相手を上回り、果敢な攻めから中村亮土(Ryoto Nakamura)と主将のリーチマイケル(Michael Leitch)がトライ。対するイングランドは、普段は控えのジェイミー・ジョージ(Jamie George)がシンビンを食らうなどこの日も反則が響いた。

 しかしイングランドは後半、FLマーク・ウィルソン(Mark Wilson)のテストマッチ初トライでリードを奪い返すと、ゲームキャプテンを務めたジョージ・フォード(George Ford)のキックで加点。代表デビューを飾ったジョー・ゾカナシンガ(Joe Cokanasiga)と、ディラン・ハートリー(Dylan Hartley)が終盤にトライを決めて突き放した。

 それでも、日本の「アマチュア」選手のこの試合に向けた手当が1日14ポンド(約2000円)、対してイングランドの試合給が1試合当たり2万5000ポンド(約360万円)と言われる中で、そこまでの差はこの日の両チームには見られなかった。

 エディーHCはスカイ・スポーツ(Sky Sports)に対して「ベストの日本を出してほしかったから、試合には満足している。こういう試合をすることが必要だった」「日本は自分たちの形をいくつか持っていたし、試合にうまく入り直して、しばらくは力比べのような展開になった」と話した。

 一方、日本のジェイミー・ジョセフ(Jamie Joseph)HCは「無駄な反則をいくつか犯し、イングランドに逆転を許したのは少し残念だったが、選手全員を等しく誇りに思う」と話した。

「われわれにとっては大きな経験で、これこそ来年のW杯(Rugby World Cup 2019)に向けて必要としているものだ」「選手たちのメンタリティーも少しずつ変わってきている。格上とも戦えるという自信が生まれ始めているし、来年はそれが力になるはずだ」 (c)AFP/Julian GUYER