【11月17日 AFP】カナダ郵便公社(Canada Post)は16日、同国に手紙を送らないよう世界に向けて要請した。ストライキ実施中の従業員らが、新たに提示された契約を拒絶しているため。

 従業員側は先月22日から輪番でストを実施。膨大な量の郵便物が積み残される中、郵便公社側はスト終結に向けた最後の手段として譲歩案を示した。譲歩案は17日を期限としているが、カナダ郵便労働者組合(Canadian Union of Postal Workers)の広報担当者はAFPに対し、会社側の条件は「不十分」であり、「組合員には提示しない」と述べている。

 一方、郵便公社は、スト開始直後から始まった未配達郵便物の滞留は国外からの手紙にも広がっているとして、「その結果、米郵政公社(USPS)など各国の郵便機関に対し、改めて通知するまでの間、新たな郵便物を受け入れられないと通知せざるを得なくなった」と明らかにした。輪番ストの影響はトロント、ウィニペグ、バンクーバーなどの大都市を含む200余りの地域に及んでいる。

 イーベイ(eBay)などのオンライン小売業者は連邦政府に対し、年末商戦が始まる今月23日の「ブラックフライデー(Black Friday)」までにスト対策を講じるよう求めている。カナダではインターネットで販売される商品の3分の2を郵便公社が配達しており、休暇が重なる年末の6週間は同社の最繁忙期となる。(c)AFP