【11月16日 AFP】ナイジェリア北東部ボルノ(Borno)州で14日夜、軍の基地がイスラム過激派組織「ボコ・ハラム(Boko Haram)」の襲撃を受け、少なくとも兵士3人が死亡、数人が行方不明となっている。匿名の軍将校と民兵が15日、AFPに明らかにした。

 襲撃があったのは、ボルノ州の州都マイドゥグリ(Maiduguri)の北約150キロ、カレト(Kareto)の町にある基地。実行犯は、ボコ・ハラム内の一派「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」の所属とみられている。

 ボコ・ハラムは2016年半ば、指導者アブバカル・シェカウ(Abubakar Shekau)容疑者の一派とISWAPの2つに分裂。シェカウ容疑者はイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」に忠誠を誓っていたが、ISはISWAPの方を支援している。ISWAPは民間人も襲撃対象とするシェカウ容疑者の方針に異を唱え、軍や政府の標的しか狙わないと表明している。

 14日の襲撃で基地は一時ボコ・ハラム側に占拠されたが、退避した兵士らが航空支援を受けて奪還した。軍将校によると、基地には増員が送られた。戦闘員らが兵器を持ち去ったかどうかは不明だという。また、同地域でボコ・ハラムと戦っている民兵は、基地の兵士たちが60キロ離れたグビオ(Gubio)の町に退避する一方、カレトの住民らは国境を越えてニジェールに避難したと述べた。(c)AFP