【11月20日 東方新報】中国国際放送局(CRI)によると、世界銀行(World Bank)が発表した最新のレポート「ビジネス環境の現状2019:改革を支える研修(Doing Business 2019 Training for Reform)」によると、190の経済体が参加した今回の調査で、過去2年間連続で第78位だった中国は、32の経済体を追い抜き、全世界で第46位になった。中国は、この1年で順位を最も大幅に上げた経済体だ。

 世銀は、中国に対する考察を行ったサンプルデータを上海と北京での調査から得た。用いたデータは2017年6月2日から18年5月1日の間に得たものだ。データの種類は、民営中小企業などの企業が、その設立から破産に至るまでの企業としての生命周期において、企業の生存と発展に関わる最も重要な関連事項から選ばれている。すなわち、企業の設立申請、工場の建設許可、電力供給手続きなどの11項目だ。

 レポートの編集責任者である世銀グローバル指標局(Global Indicators Group)のリタ・ラマルホ(Rita Ramalho)シニアマネージャーは、「過去16年と比較して、中国は過去1年間の中小企業のビジネス環境改善の実施において、改革の件数の多さで記録を創出した。計7件の重要な改革を行った」と表明した。

 例えば、企業の設立申請。ネットによる企業の法人登記と社会保障の登記を導入することで、企業設立申請に要した日数は平均でわずか9日間になった。北京市の場合はさらに、世界でも2か所しかない、法人登記と社会保障登記の手続きが無料の都市となった。

 電力供給の分野では、中国は完全無料の手続きサービスを行っている。143日間が必要だった電力供給までの日数は34日間に短縮された。契約の執行とビジネス上の争議の分野で、中国では決着までに要する平均日数が496日間で、必要な出費は賠償として得る金額の16%だった。中国は、高収入経済体による組織である経済協力開発機構(OECD)での平均582日間を上回って第6位となり、世界で最も良好な数字を示した経済体の一つになった。

 レポートで、アフリカのモーリシャスの順位は第20位、ルワンダは第29位となり、いずれも中国や日本より上位だった。このことは、世銀の指標が客観的であり、公平であることを示し、経済体の大小を問わず、それぞれの経済体の具体的な改革措置と実績を重視している。