【11月14日 AFP】サッカーイングランド代表の歴代最多得点者で、15日に行われる米国との国際親善試合で代表キャリアに幕を下ろすウェイン・ルーニー(Wayne Rooney)は13日、同代表チームの偉大な選手をたたえる機会が今後定着していってほしいと語った。

 現在33歳のルーニーが最後にイングランド代表として出場したのは2016年で、昨年に通算119キャップを記録した代表から引退。その後、イングランドはW杯ロシア大会(2018 World Cup)で4強入りを果たした。

 しかし、イングランドのギャレス・サウスゲイト(Gareth Southgate)監督は、15日にウェンブリー・スタジアム(Wembley Stadium)で行われる親善試合で、同代表に大きく貢献したルーニーを特別に招集すると決断。米メジャーリーグサッカー(MLS)のD.C.ユナイテッド(D.C. United)に所属しているルーニーは、この一戦で途中出場するとみられているが、今回の招集に関しては意見が分かれている。

 多くの元イングランド代表選手が今回の動きを批判しており、125試合出場という同チームの最多キャップ数を誇るピーター・シルトン(Peter Shilton)氏は、英BBCに対し「代表チームでの出場機会を贈り物のように与えるべきではない」と話した。

 それでもルーニー本人は、自身が再び代表のユニホームを着てプレーすることが、イングランドサッカー協会(FA)の傑出した代表キャリアを送った選手に対する扱い方が変わる最初の一歩になると考えている。

 これまでイングランド・プレミアリーグのエバートン(Everton)やマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)でプレーしたルーニーは、「W杯で優勝したような多くのベテラン選手が、その功績にふさわしい扱い方を受けてこなかった」と話した。

「それは現職のFA職員やコーチングスタッフに責任があるわけではない。FAはこれまでと違った方向に向かい、この国に影響を与えた選手をたたえようとする姿勢を見せている」「今回の件は意見が分かれるだろう。これが初めてのことだからね。でも、将来的にはもっと増えてほしいなと思っている」

 ルーニーはFAやサウスゲイト監督に一切の要求をしておらず、W杯前に行われたナイジェリアとの国際親善試合でも代表復帰の可能性があったが断っていたと主張した。

「W杯前にもチャンスがあったが、適切なタイミングではないと感じた」「だから今回は、私もイングランド代表も適切な時だと感じている。MLSでのシーズンが終了し、対戦相手はその米国だ。18日に行われるクロアチア戦前の親善試合でもある。皆がタイミングも対戦相手もふさわしいと感じている」 (c)AFP/ Kieran CANNING