【11月10日 AFP】タイの首都バンコク最大の商業施設、アイコンサイアム(IconSiam)で行われたオープニング式典で9日、ゲストとして登場した米歌手アリシア・キーズ(Alicia Keys)のパフォーマンス中に音響トラブルが発生し、音声が聞こえない一幕があった。

 16億ドル(約1820億円)を投じて建設されたアイコンサイアムは、人混みでにぎわうバンコク商業地域に登場した最大の商業施設で、チャオプラヤ(Chaophraya)川沿いの旧市街に位置している。オープニングの式典パーティーにはバンコクのエリート層や、女優のナオミ・ワッツ(Naomi Watts)、Kポップスターのチェ・シウォン(Choi Si-won)らが出席。3日間にわたって行われるオープニングイベントの経費は3000万ドル(約34億円)に上る。

 9日夜のメインイベントには、グラミー賞(Grammy Awards)を15回受賞したキーズが登場。黒と白の裾の長いドレスでステージに上ったキーズは、おじぎをして観客に手を振ってからパフォーマンスを開始しようとした。ところが、音響装置の不具合で音声が流れず、現場にいたAFP記者によると、観客たちは困惑したように静まり返った。

 男性客の一人が助け船を出すように、「聞こえないよ!」と叫ぶと、キーズは事態を把握し、観客にあいさつして音響装置が修理されるまで時間稼ぎをした。

 キーズが「なんでみんな質問に答えてくれないんだろうと不思議に思った」と言うと、会場からは笑いが起き、ライブが再開すると、歓声が湧いた。(c)AFP