【11月10日 AFP】男子テニスの錦織圭(Kei Nishikori)は9日、けがによる長期の戦線離脱から這い上がり、年間上位8人が出場するATPワールドツアー・ファイナルズ(ATP World Tour Finals 2018)にたどり着けたのは「ラッキー」だという認識を示した。

 アルゼンチンのファン・マルティン・デルポトロ(Juan Martin Del Potro)が右膝のけがで棄権したことを受け、英ロンドンのO2アリーナ(O2 Arena)で11日に開幕する同大会に繰り上げで出場が決まった錦織は、「自分にとってラッキーなこと」とコメントした。

「今年の初めには思いもよらなかった。モンテカルロ・マスターズ(Monte-Carlo Rolex Masters 2018)までプレーはひどかったし、自信がまったく持てず、当時は良いテニスができていなかった」

 28歳の錦織は右手首の故障で5か月間戦列を離れ、1月にツアー復帰を果たしたものの、4月には2012年以降では自己ワーストの世界ランキング39位まで後退。

 ようやく自信がでてきたのは、全仏オープンテニス(French Open 2018)とウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2018)の後で、全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2018)ではノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)に敗れたものの、4強入りの好成績を残した。

「全米オープンからこの数か月間は、本当に良いテニスができていてすごくうれしい。来週もう一度、良い週になることを期待している」

 世界3位のロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)との初戦で大会の幕を開ける錦織は、先月2連敗を喫したばかりの相手との厳しい戦いになることを覚悟しており、「彼には上海マスターズ(2018 Shanghai Rolex Masters)とパリ・マスターズ(Rolex Paris Masters 2018)で負けているので、11日はしっかり修正する必要がある。だけど、ロジャーとの試合はいつだって楽しい」と話した。

 これまで錦織はツアー・ファイナルズに3回出場しており、2014年と2016年にはベスト4入りを果たしている。(c)AFP