【11月7日 AFP】米国で6日に投開票が行われた中間選挙で、民主党候補の元ソマリア難民の女性とパレスチナ人移民の娘として育った女性が米下院選で歴史的勝利を果たした。2人はムスリム(イスラム教徒)の女性として米国初の連邦議員となる。

 ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の反移民政策でマイノリティーの立場に焦点が当たる中、中西部から共に民主党候補として下院選に出馬したイルハン・オマル(Ilhan Omar)氏(37)とラシダ・タリーブ(Rashida Tlaib)氏(42)は、マイノリティー住民の積極的な擁護者として支持を得た。

 オマル氏は民主党が強いミネソタ州ミネアポリス(Minneapolis)で、全米初のムスリム議員となった前任者キース・エリソン(Keith Ellison)氏を引き継ぐ形で下院議席を獲得した。オマル氏は8歳の時に両親と共にソマリアの内戦を逃れて、ケニアの難民キャンプで4年間過ごした。一家は1997年、すでに多くのソマリア人が在住していたミネソタ州に移住した。

 一方のタリーブ氏は、ミシガン州デトロイト(Detroit)から郊外ディアボーン(Dearborn)にかけての選挙区で対立候補が出馬せず、当選確実とされていた。タリーブ氏はパレスチナ人移民の両親がもうけた14人の子どもの長女として、デトロイトで生まれた。(c)AFP/Nova SAFO