【11月7日 AFP】サッカー元ドイツ代表のローター・マテウス(Lothar Matthaus)氏は、10日に行われる同国ブンデスリーガ1部の首位ボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)と不調の王者バイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)による大一番は、批判を浴びているバイエルンのニコ・コヴァチ(Niko Kovac)監督にとって今後を左右するものになるとコメントした。

 47歳のコヴァチ監督は7月にバイエルンの指揮官に就任したが、結果が伴わずチームのパフォーマンスも活気がないことから、内部分裂の臆測が飛ぶなど激しいプレッシャーにさらされている。

 リーグ戦で6連覇中のバイエルンは現在、首位ドルトムントと4ポイント差の3位につけているが、勢いを取り戻す絶好の機会はまだあるとマテウス氏は話している。

 57歳のマテウスは、スカイ・ドイツ(Sky Germany)に寄稿している週刊コラムの中で「この試合に勝利できれば、すべてのバイエルンファンは再び笑顔を取り戻すだろう」と記した。

「この一戦はバイエルンにとって絶好のタイミングでやって来る」

 また、バイエルンで410試合に出場し100得点を挙げた伝説的選手のマテウス氏は「ここ数週間は多くのことが悪い方向に向かっていた。10日の試合は私の古巣が再び勢いを取り戻し、わずかにある批判の声を鎮める絶好の機会だ」とつづった。

 しかし、ドルトムントに敗れれば首位との勝ち点差は7にまで広がり、バイエルンはその豪華な選手の顔ぶれからは想像もできない順位につけることになる。

 マテウス氏は「もしコヴァチ監督がまた正しい言葉を見つけられれば、状況を好転させられるだろう。しかしそれと同時に、彼は敵地で負けることが許されていない」と続けた。

 一方、現役時代にドイツ代表とバイエルンでプレーしたシュテファン・エッフェンベルク(Stefan Effenberg)氏は、マルコ・ロイス(Marco Reus)とジェイドン・サンチョ(Jadon Sancho)の両FWが好調なドルトムントが、本命としてキックオフを迎えると語った。

 50歳のエッフェンベルク氏は「有利なのはドルトムントだ。サッカーの専門家じゃなくてもそれは分かる」と話している。

「ドルトムントは順位表で4ポイントもリードしていて、バイエルンにないものを持っている。彼らは失うものがないんだ」「ドルトムントは負けることをくよくよ考える必要がないし、パフォーマンスが悪くても勝つ」

 エッフェンベルク氏はまた、バイエルンにも「アドバンテージが一つある」と述べた。

 ドルトムントは欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2018-19)でアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)との非常に困難なアウェーゲームを強いられたのに対し、バイエルンはアウェーでの対戦で2-0と勝利したAEKアテネ(AEK Athens)をホームに迎えることになっている。(c)AFP