【11月7日 AFP】米シカゴ在住のアンドリューさん(34)は、過去7回の中間選挙ではわざわざ投票に出かける気にはなれなかったというが、今回はドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の政治に反対の意思表示をすると決め、地元の投票所で夜明け前にできた人の列に加わった──。

「私は大統領の行動を承認しない」とアンドリューさん。自身が投じる一票は、共和党が支配する米議会で自由をほしいままにした大統領に対して、真の評価を下す機会と考えているという。

 アンドリューさんら米国の有権者数百万人は6日、混乱に満ち、何かと物議を醸すことの多いトランプ政治に最初の評価を下すべく投票所を訪れた。

 今回、期日前投票が3840万票以上を数え、前回2014年の中間選挙の時を大幅に上回っている。これを受けて、悪天候による投票率低下の心配はないとの楽観的な見方もでていた。

 シカゴ郊外の投票所では、2016年の大統領選挙と比べ、約2倍の投票者数を報告している。シカゴ市内でも、午前6時(日本時間6日午後8時)の投票開始前には多くの人々が集まっていた。

 シカゴ市内で行ったAFPの取材に対し、ロリーさん(34)は、「私が送るメッセージは、現大統領がわが国を導いている方向を承認しないということ」だとAFPの取材に語った。ロリーさんは、中間選挙では必ず投票しているという。

 その一方で、共和党を支持しているというジェームズさん(27)は、トランプ大統領の下での経済成長に満足しており、「規制撤廃は喜ばしいこと」との意見を述べた。

■「期待している」

 民主党候補のケイティ・ポーター(Katie Porter)氏と、共和党現職2期目の強固なトランプ支持者のミミ・ウォルタース(Mimi Walters)下院議員が激しい選挙戦を展開しているカリフォルニア州アーバイン(Irvine)では、人々が群をなして投票所へと向かっている。

 ポーター氏はAFPの取材に、「投票率はすでに大きく伸びている。人々は外に出て家々を訪問し、必ず皆が(投票に)行くように声掛けをしている」「過去に共和党に投票したり登録したりしたような人からでさえ、今回は大きな支持を得ている」と語った。

 だがアーバインが位置するオレンジ郡(Orange County)では、4の選挙区で熱戦が繰り広げられている。有権者の一人、リチャードさんは、大きな変化が差し迫っているとの見方には懐疑的で、「両派とも自分たちが最良で最強だと信じている」「多くの人が怒りを感じ、変化を望んでいるが、だからと言って、本当にそうなるとは限らない」 (c)AFP/Nova Safo with Jocelyne Zablit in Los Angeles