【11月6日 AFP】米国で6日に行われる中間選挙は、上下院合わせて470議席と州知事の座をめぐって争われる。選挙戦ではドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の圧倒的な存在感が目立つものの、一方でかつてない意気込みで臨む民主党、史上最多の女性候補、大統領のあり方や政策をめぐる激しい議論などを背景に、カリスマ性を持つ個性的な候補が現れている。中でも注目の候補10人に焦点を当ててみる。

■リベラル左派期待の星、アレクサンドリア・オカシオコルテス氏

 リベラル左派の期待を集めるアレクサンドリア・オカシオコルテス(Alexandria Ocasio-Cortez)氏(29)は今年突如、政治の舞台に登場した。ニューヨークの中でも労働者階級の多い地区で生まれ育ったヒスパニック系女性で、地元から出馬。当選すれば史上最年少の下院議員となる。

 コルテス氏は、国民皆保険制度や公立大の授業料無償化、トランプ大統領に対する弾劾を支持するなど、左派寄りの政策を明確に打ち出している。元ウエートレス、教育者という経歴を持ち、2016年大統領選では民主党予備選でバーニー・サンダース(Bernie Sanders)氏の支援に携わっていた。

■元パンクミュージシャン、ベト・オルーク氏

 若い頃パンクミュージシャンだったベト・オルーク(Beto O'Rourke)氏(46)は、いつもシャツの腕をまくり汗を流しながら、情熱的な選挙演説を展開する。2013年以降、テキサス州選出の下院議員を務めてきた。今回は共和党支持が根強い同州で上院議員の座をめぐり、現職テッド・クルーズ(Ted Cruz)氏と激戦を交わしている。

 オルーク氏は今年8月、全国的な知名度を獲得した。米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)の黒人選手らが、警察の残虐行為に対し、試合前の国歌演奏時に膝をついて抗議した権利を、強力に擁護した演説で知られるようになった。

 オルーク氏が今回の選挙で勝利することは難しいかもしれないが、2020年以降の民主党大統領候補としてすでに名前が挙がっている。