【11月4日 AFP】女子テニス、WTAエリート・トロフィー(Hengqin Life WTA Elite Trophy Zhuhai 2018)は3日、シングルス準決勝が行われ、大会第11シードの王薔(Qiang Wang、ワン・チャン、中国)が6-2、6-0で第7シードのガルビネ・ムグルサ(Garbine Muguruza、スペイン)を破り、決勝進出を決めた。

 試合開始の数時間前にマディソン・キーズ(Madison Keys、米国)が負傷棄権したことを受け、繰り上がりで準決勝に臨んだ26歳の王は、四大大会(グランドスラム)通算2勝を誇る元世界1位のムグルサを圧倒。最後は11ゲームを連取し、第9シードのアシュリー・バーティ(Ashleigh Barty、オーストラリア)との決勝へ駒を進めた。

 終始冷静を保ち、直前にめぐってきたチャンスを最大限に生かした世界22位の王は「とにかく肩の力が抜けていた」と振り返った上で、準決勝へ向けて用意する時間はほとんどなかったと話し、「どうするかは考えなかった。とにかくやるしかなかった」と付け加えた。

 また、決勝へ向けた準備について問われると「私にとっては、すでにコートに立っていること自体が奇跡。だから明日については、とにかくリラックスするということに尽きる」と続けた。

 一方、第2セットではラケットをたたきつけるなどフラストレーションをあらわにし、本調子ではなかったようにみえたムグルサは、王のパフォーマンスについて「素晴らしい」「信じられないようなショットを打っていたし、全くミスもなかった」と称賛した。

 もう一つの準決勝では、バーティが4-6、6-3、6-2で第5シードのユリア・ゲルゲス(Julia Goerges、ドイツ)に逆転勝ち。連覇を目指していたゲルゲスは、「きょうは少し体が動かなかった。もちろんアシュリーも同じだけど」「前の試合で心身ともにエネルギーを使い過ぎてしまった。これ以上持ちこたえられないと感じた」と話した。(c)AFP/James EDGAR