【11月2日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は1日、11年前に打ち上げられ、火星と木星の間にある小惑星帯(アステロイドベルト)の2つの天体を観測してきた無人探査機「ドーン(Dawn)」が燃料切れを迎え、任務を終了したと発表した。

 燃料のヒドラジンが底を尽きかけていることは、1か月ほど前に明らかになっていた。ヒドラジンはアンテナを地球に向けておくために必要だったほか、充電用の太陽光パネルを太陽に向けるために使われていた。

 10月30、31両日にNASAの通信網「深宇宙ネットワーク(DSN)」との定期通信が行えなかったことを受け、NASAはドーンの運用終了を正式に発表した。

 ドーンによる探査任務の責任者で、チーフエンジニアを務めるNASAジェット推進研究所(Jet Propulsion Laboratory)のマーク・レイマン(Marc Rayman)氏は、「膨大な要求を押しつけてきたにもかかわらず、ドーンは毎回その難題に応えてくれた。この素晴らしい探査機に別れを告げるのはつらいが、その時がきた」と語った。(c)AFP