データによると、2017年の中国自動車生産・販売台数は、それぞれ2901万5000台と2887万9000台で、9年間連続で世界1位を保っている。辛秘書長は「中国の自動車は規模が非常に大きくなったので、続けて高速成長をすることは難しくなった」という。

「購置税」半減の優遇策は、かつて自動車市場を賑わせた。最も顕著だったのは2009年と2015年の2回。2009年の自動車市場は優遇策による刺激を受けると、猛烈に増加、成長率は2008年の6.7%から一挙に46.2%へ跳ね上がった。2015年10月、国は車両購置税半減策を再度起動し、翌年の販売台数の成長幅は再び二桁となった。

 しかし、優遇策が取り消された後は、市場の下降幅も顕著だ。2011年に優遇策が取り消された後の2年間の成長率は、それぞれ2.5%と4.3%まで減速した。そして、今年に入って車両購置税が減税前の10%に戻され、自動車市場はまたも困難な境地へ入ったという。

■低成長が今後の「新常態」

 長期的に言えば、中国の自動車市場は依然として良好だと言われているが、成長速度から見ると、一時のように飛ぶような速度で成長する局面は二度と訪れることはないのではないだろうか。

 辛国斌副部長は、先ごろ開かれた記者会見の席上、現在の情勢から見て、生産販売が共に高速で成長する時期は過ぎ去り、低成長が今後常態化するだろう、と述べている。

 汽車工業協会の師建華(Shi Jianhua)副秘書長は、「頻繁に政策を変えることは自動車市場の健全な発展にとって好ましくない。中国の自動車産業は今や、バランスのとれた産業体系となっており、高度成長を目標とする必要性はもはや無くなった。重要なことは、外国からの援助に頼らず、品質を向上し、高品質な発展を実現することだ」と語った。(c)CNS/JCM/AFPBB News