【11月4日 CNS】中国「髪繍(Fa Xiu)の郷」と称される江蘇省(Jiangsu)東台市(Dongtai)。頭髪で作られる刺繍で「髪繍」と呼ばれる工芸品は、千年の時を経て今に伝わる。江蘇省の非物質文化遺産として指定され、国家的商標として保護を受けている。

 髪繍は別称を「墨繍(Mo Xiu)」とも言い、人間の頭髪を糸として用い、鉤針を筆のように使い、「接(jie、繋ぐ)」「切(qie、切る)」「纏(chan、絡める)」「滚(gun、巻く)」など数十種の針法と100余の工程を経て、黒、白、灰、黄などの頭髪の自然な色彩を用いて作られる精緻な芸術だ。

 近年、江蘇省東台市はこの伝統芸術をさらに発展させ、髪繍の設計から配色、刺繍、装幀に至る産業チェーンを作り上げた。刺繍技術についても開発と創造を続け、「墨繍(単色)」から「彩繍(彩色)」、片面刺繍から両面刺繍へと発展させ、現在さらに新しい「両面異色刺繍」を創り出した。作品テーマは広範にわたり、精密な製作技術により、100を超える国と地域に輸出されている。(c)CNS/JCM/AFPBB News