【10月30日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)で通算5度目の世界制覇を成し遂げたメルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)は29日、自分が史上最高のF1ドライバーかもしれないという見解を一蹴し、年間王者に通算7度君臨したミハエル・シューマッハ(Michael Schumacher)氏が依然としてその称号にふさわしいという認識を示した。

 28日に行われた第19戦メキシコGP(Mexican Grand Prix 2018)決勝で4位に入り、通算5回目のドライバーズタイトルを獲得した33歳のハミルトンは、父親のアンソニー(Anthony)さんから「サーキットで物事を語れ」と何度も言い聞かされているとした上で、自身がF1史上最も偉大なドライバーであると考えていることについては否定した。

 ハミルトンは総合優勝の回数で名ドライバーのファン・マヌエル・ファンジオ(Juan-Manuel Fangio)氏と肩を並べ、あとはシューマッハ氏が記録した歴代1位の通算7回を目指すのみとなっている。メルセデスとの契約期間は2年残されており、シューマッハ氏が記録した史上最多の通算勝利数91勝も狙える位置につけている。

 しかし、ハミルトン本人はこうした数字的な野望に関する期待を遠ざけ、自分のキャリアが大成功を収めることについては謙虚な態度を示しており、「まず第一に、自分のことを最高のドライバーと評価したことはない」「確かに自分の能力や立場については自覚しているけれど、結局のところは自分が8歳のときからずっと父親に言い聞かせられているように、『サーキットで物事を語れ』ということだ」と話した。

「だから、とにかくサーキットで実績を挙げ、競技以外の面でも結果を出して、貢献できるようにしていきたい。だから、周囲には適切な見方を望んでいる」「だけどGPの勝利数に関しては、今でもミハエルがはるか先にいるから、彼が今でもGOAT(greatest of all time、史上最高の意)であると言わざるを得ない」