【10月30日 AFP】27日に行われたイングランド・プレミアリーグ、レスター・シティ(Leicester City)の試合後、ヘリコプター墜落事故で亡くなった同クラブのウィチャイ・シーワタナプラパー(Vichai Srivaddhanaprabha)会長(60)の遺族が29日、事故現場を訪れて花輪をささげた。

 妻エイモン(Aimon)さんと、「トップ」こと息子のアイヤワット(Aiyawatt Srivaddhanaprabha)氏は黒い服に身を包み、クラブの本拠地キング・パワー・スタジアム(King Power Stadium)の外にあふれ返った花束やマフラー、そして仏像などファンが手向けた供物のそばを歩いた。

 ウィチャイ会長が築いた免税店キング・パワー(King Power)社の最高経営責任者(CEO)であり、2010年に同会長が買収したレスターの副会長を務めているアイヤワット氏は、FWジェイミー・バーディー(Jamie Vardy)をはじめ、CBハリー・マグワイア(Harry Maguire)やGKカスパー・シュマイケル(Kasper Schmeichel)ら先にスタジアムを訪れていた選手たちに交じり、花束の前でじっと立ち止まっていた。

 バーディーはインスタグラム(Instagram)に、「適切な言葉を見つけるのは難しいけれど、あなたは僕にとってレジェンドであり、大きな心を持った素晴らしい人であり、レスターの魂です」と投稿。レスターの指揮官でフランス出身のクロード・ピュエル(Claude Puel)監督も、哀悼者の輪に加わっていた。

 ウィチャイ会長は、27日の試合後にピッチから飛び立ったヘリコプターがスタジアムの駐車場に墜落して亡くなった5人の犠牲者の一人となった。現場は今も閉鎖されており、捜査員が事故の残骸を回収している。

 英航空事故調査委員会(AAIB)は29日、ヘリコプターのフライトレコーダーを回収したが、炎で機材は「かなりの高温」に達しているとみられる。捜査の陣頭に立っているAAIBは声明で、「われわれの捜査官が本日、フライトレコーダーの調査を開始する」と述べた。(c)AFP/Will EDWARDS/Dario THUBURN