【10月29日 AFP】米東部ペンシルベニア州ピッツバーグ(Pittsburgh)にあるシナゴーグ(ユダヤ教礼拝所)で起きた銃乱射事件を受け、同市では28日、犠牲者の通夜が行われた。今回の事件の銃撃犯は「ユダヤ人全員を死なせたい」と話していたという。

 シナゴーグ「ツリー・オブ・ライフ(Tree of Life)」で起きた今回の事件の犠牲者11人は、その多くが高齢者だった。

 アフリカ系米国人の聖歌隊による音楽で始まった90分にわたる通夜では、会場となったピッツバーグ中心部のホールに大勢の弔問客が参列。

 ラビ(ユダヤ教指導者)のジェフリー・マイヤーズ(Jeffrey Myers)氏が、「ピッツバーグでは、憎しみの言葉は受け入れられるものではない」と述べるとスタンディングオベーションが起きた。

 さらにマイヤーズ氏は、「みなさん、これはあなた方、そしてわれらの指導者と共に始めなければならない」「私の言葉に、政治的な意味を込める意図はない」と述べた上で、「憎しみの言葉をやめよう」と訴えた。

 襲撃の後、人々がシナゴーグか脱出するのを手助けしたマイヤーズ氏は、ヘブライ語で追悼の祈りを唱えると、ハンカチで目頭をぬぐった。(c)AFP/Jennie MATTHEW