【10月29日 AFP】世界ラリー選手権(WRC 2018)第12戦、ラリー・スペイン(Rally De Espana 2018)は28日、最終日が行われ、シトロエン(Citroen)のセバスチャン・ローブ(Sebastien Loeb、フランス)が2013年以来となる優勝を飾った。一方、総合争いではフォード(Ford)のセバスチャン・オジェ(Sebastien Ogier、フランス)が首位に浮上した。

 2004年から総合9連覇を達成したローブは、他種目に集中するためラリー選手権の第一線からは身を引き、ここ5シーズンでは4度目の参戦となっていた。

 終盤、路面が雨に濡れる中でハードタイヤを選ぶ作戦変更にでると路面が急激に乾き、ローブは思いも寄らぬリードを奪い、同胞のオジェをわずか2秒差に抑え込んでWRC通算79勝目を挙げた。

 フィニッシュ後、マシンの上によじ登って勝利を喜んだローブは「自分でも信じられない。驚きだ。9度の王座獲得を簡単だという人もいるが、それから6年経って、最高のドライバーたちと戦うのは難しいことだ」と語った。

 ローブの参戦停止後の5年間、総合で連覇を続けているオジェは、第11戦を終えて総合首位に立っていたヒュンダイ(Hyundai)のティエリー・ヌービル(Thierry Neuville、ベルギー)を逆転し、3ポイント差をつけた。ヌービルはこの日、最終スペシャルステージで岩にぶつかり、4位でレースを終えた。

 トヨタ(Toyota)のオット・タナック(Ott Tanak、エストニア)は6位に終わったものの、オジェと23ポイント差とわずかに総合制覇の可能性を残している。今季最終戦のラリー・オーストラリア(Kennards Hire Rally Australia 2018)は、11月5日に開幕する。(c)AFP