■「巨頭」3社はいずれも否定

 ファーウェイ、アリババ、京東の採用停止の噂を受け、記者は速やかに3社へ事実の確認を求めた。

 ファーウェイの回答は、噂は真実にあらずとし、真っ向から否定。「従業員はファーウェイの財産であり、30年来ファーウェイは従業員の奮闘によって成長し、従業員18万人を擁し170の国・地域の顧客にサービスを提供する多国籍企業となった。今後も引き続き全世界から優秀な人材を吸収し、業務の不断な発展を進めていく」との回答だった。

 アリババの回答は、噂はニセの情報だという。「採用人数の縮小」の話はただ単に、直近の人材制度の修正の一部だったという。アリババは一定の間隔毎に、人材制度の改善・修正を行うが、現在、新たな人材制度の修正がまた始まっている。主な目的は、一つの固定の物差しで人を判断せず、若者の能力を引きだし、真に能力のある若者に昇級の機会を与えるところにある、という。

 京東も採用中止を否定した。京東の担当者は、「採用の需要は非常に大きく、忙しすぎて疲れて血を吐きそう」。

 騰訊(テンセント、Tencent)も、9月に「人員削減6000人」の噂が流れた。広報担当の張軍(Zhang Jun)総監は、噂を真っ向から否定。「人事部門は今3000人余りの採用任務を担っている。忙しくて、人員削減などやっている暇はない。多くの若者が弊社に入社してくれることを歓迎する」と述べた。

■IT業界の需要は減少傾向

 企業側は否定したが、業界の状況から見ると、10月に入り、IT関連業界で企業の採用需要が少なくなる傾向が表れている。

「智聯招聘(Zhilian Zhaopin)」プラットフォーム上のビッグデータによると、IT・インターネット業界の採用職位数は、前年同期比で51%減、第2四半期に出現したマイナス成長に続き、2期連続でマイナスとなっている。職位数の収縮幅は全国平均よりもはるかに大きい。

 その中で、インターネット関連の採用需要の下降は1級都市で最も顕著で、下降幅は60%に達する。

 分析によると、市場の視点から見て、インターネットの流量による利益が徐々に縮小し、企業間の競争が激化し、利益が少なくなっているという。(c)CNS/JCM/AFPBB News