【10月27日 AFP】交流サイト(SNS)最大手の米フェイスブック(Facebook)は26日、米英両国の政治に影響を与えることを狙ったイランの活動と関連するアカウントを閉鎖したと発表した。一連のアカウントは、移民や人種間関係などの論議を呼ぶ話題について投稿していた。

 フェイスブックのサイバーセキュリティー対策部門の責任者ナサニエル・グライシャー(Nathaniel Gleicher)氏によると、同社は、イランを発信源とし、組織的な不正行為に関する同社の規約に違反した82のページ、グループ、アカウントを特定した。

 グライシャー氏は閉鎖対象について、今年に入ってすでに閉鎖されていたイラン国営メディア絡みのアカウントと重複があったとする一方、不正を行った人物の身元はまだ特定されていないとしている。

 同氏は電話での記者会見で「多くの場合、この種の活動の背後にいる人物を突き止めることは難しい」と述べた。

 同氏によれば、こうしたアカウント所有者は身元を装って正体を隠そうとするもので、大半が米国民を装うが、少数ながら英国民を装うケースもあるという。

 問題の活動にはオンライン広告2件の購入が含まれ、1件目は2016年6月、2件目は今年初めに掲載された。これらの広告の代金計100ドル(約1万1200円)は米国とカナダの通貨で支払われた。

 今回閉鎖されたのは、フェイスブックのページ30件、アカウント33件、グループ3件と、同社傘下の写真共有サイト、インスタグラム(Instagram)のアカウント16件。(c)AFP/Glenn CHAPMAN