【10月27日 東方新報】中国・深センのインターネット情報技術会社「乎睿数据(Hurui)」は21日、旅行関連総合サービスプラットフォームの「馬蜂窩(Mafengwo)(訳:ハチの巣)」が、他社プラットフォームに掲載されているユーザーレポートを流用した疑いがあると発表した。

 データ収集と分析によって、グルメ関連プラットフォームの「大衆点評(Dazhong Dianping)」や旅行の携程(シートリップ、Ctrip)などのユーザーレポートを複製したとみられる。専門家は、消費者を欺く行為であり、馬蜂窩は管理システムを改善すべきだとしている。

■「ハチの巣」がハチの巣つついたような騒ぎ

 まさにハチの巣をつついたような騒ぎだ。

 馬蜂窩は旅行ユーザーの旅行記から起業したプラットフォームで、現在の市場価値は170億元(約2700億円)を超えるといわれる。

 公式ウェブサイトによると、主な経営内容は「世界旅行の消費指南」で、利用者数1億人、掲載ホテル92万軒、ユーザーレポート2100万件、「旅の攻略」ダウンロード回数3.8億回と宣伝している。馬蜂窩にとって、ユーザーレポートは最も重要な資産と言え、本物かどうかは、市場価値に大きく影響を与える。

 しかし、乎睿数据の統計によると、馬蜂窩の2100万件のユーザーレポートの中に、ロボットを使用することによって、大衆点評や携程から複製したものが1800万件存在する可能性が非常に高いという。

「乎睿数据」は、まず厳格な「複製」判断基準を定めたという。グルメを例にとると、馬蜂窩の掲載データの中から116万軒のレストランを抽出、さらにユーザーレポートの三分の一をサンプルとして調べ、レポートの内容が一字一句も変わらないものを「複製」とし、10本の文章中一つの文の内容が異なる場合は、複製とは見なさないと定義。

 最終的に、馬蜂窩で7454の複製アカウントを発見し、1アカウントには平均して「携程」「芸龍(Yilong)」「美団(Meituan)」などから数千本のユーザーレポートが複製・移動され、合計で572万本の飲食ユーザーレポートと1221万本のホテルのユーザーレポートが複製で、馬蜂窩が公表しているユーザーレポート総数の85%を占めるとのことだ。

 21日午後1時ごろ、記者は馬蜂窩と連絡を取ったが、同社は「現在調査中で、まもなく回答ができるだろう」とのことだった。午後9時に時に本稿をリリースする時点で、馬蜂窩側からの回答はまだない。(c)東方新報/AFPBB News