【10月22日 AFP】21日に決勝が行われた18F1第18戦の米国GP(United States Grand Prix 2018)で、動力系のトラブルが原因でリタイアを強いられたレッドブル(Red Bull)のダニエル・リカルド(Daniel Ricciardo)が、いら立ちのあまり壁にパンチをして穴を開けていたことが分かった。クリスチャン・ホーナー(Christian Horner)代表が明かしている。

 チームメートのマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)が18番手スタートから見事な走りで2位フィニッシュを果たした一方で、今季なかなか波に乗り切れないリカルドは、この日も表彰台フィニッシュを狙える位置で走りながらリタイアを強いられるという、フラストレーションの残る結果に終わった。

 ホーナー代表はレース後、報道陣に対して「ダニエルのことは泣きたいほど残念だ。彼には本当に申し訳なく思う。バーレーンのときと同じ問題だ。あのときは完全にマシンが止まってしまった」とコメントした。

「壁に拳で穴を開け、フラストレーションをぶつけていたよ。無理もない」「チームを責めたりはまったくしていない。われわれが全力を尽くしたことは彼も分かっている。きょうみたいに不運な日もある」

 リカルドは今季限りでレッドブルを離れ、ルノー(Renault)へ移籍することが決まっている。

 一方で代表は、フェルスタッペンの走りを絶賛し、「見事だ! 18番手から何という走りだ!  ビンテージもののマックスだよ。フェアでハードなレースだった。きょうの彼は信じられないレースをした。決勝の最優秀ドライバーに選ばれるべきだ。まだ選ばれていないのならだが」とコメントした。

「われわれは何度もシミュレーションを繰り返し、さらにタイヤの状態をモニタリングした。そしてすべてのデータが、残り6周でタイヤが限界に達することを示していた」「それでもマックスは、なんとか管理できると言っていた。われわれのモデルではどう頑張っても最後までは持たないはずだったのに、彼は見事に成し遂げてくれた」 (c)AFP