【10月22日 AFP】旧ソ連のミハイル・ゴルバチョフ(Mikhail Gorbachev)元大統領(87)は21日、1987年に同氏が故ロナルド・レーガン(Ronald Reagan)米元大統領と調印した中距離核戦力(INF)廃棄条約から離脱する意向をドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が表明したことを受け、分別のない決断だと非難した。

 トランプ大統領は20日、30年前に締結されたINF廃棄条約から米国が離脱する計画だと発表。

 これを受けて、ロシアのインタファクス通信(Interfax)のインタビューでゴルバチョフ氏は、「これらの取り決めを破棄することは…分別の欠如を示すものだということを理解するのはそんなに難しいことだろうか」と疑問を投げ掛けた。

 その上で同氏は「この条約を破棄するのは間違いだ」と断言し、政府関係者らは「過去の軍縮協定を絶対にほごにしてはならない」と強調。「核軍縮と核兵器の制限を目指した協定は全て維持されなければならない、地球上の命を救うために」と語った。

 さらに、トランプ氏の方針は「ソ連指導部と米国が核軍縮を達成するために行ったあらゆる努力を損なう」ことになると警告した。(c)AFP