【10月19日 AFP】インド南部ケララ(Kerala)州で、強硬派ヒンズー教徒により寺院への女性の入場が阻止された問題で、全女性に寺院が開放されてから2日目となる18日も抗議参加者が交差点を封鎖したり、バスに投石したりするなどし、再び女性らの参拝を阻止した。

 現場はヒンズー教のアイヤッパ神(Lord Ayyappa)がまつられ、特に神聖とされるサバリマラ(Sabarimala)寺院の近く。同寺院では月経年齢とされる10~50歳の女性の参拝が禁じられていたが、インドの最高裁判所は先月、禁止を無効とする判決を下し、17日から全女性の参拝が認められるようになった。

 しかし、寺院近くでは保守派ら数百人が警察官に投石したり、道路を封鎖したり、寺院へ向かう女性を取り囲んで声で威嚇するなど暴徒化。また、女性記者が乗った車を若い男性らが取り囲んで窓ガラスを割ったり脅迫したりし、蹴りを入れられた女性記者もいたという。

 警察当局は参拝者用のバスを警護したが、50~100人の男性の集団が交差点に集まり、車両を止めるなどした。

 一方で寺院内はお祝いの雰囲気にあふれ、音楽が鳴り響く中、参拝に訪れた多くの人が長蛇の列を作った。ただ、寺院を訪れた少数の女性らの中に、今回参拝が解禁された10~50歳の人々の姿は見られなかった。(c)AFP