【10月18日 AFP】インド南部ケララ(Kerala)州のヒンズー教寺院付近で17日、強硬派ヒンズー教徒が女性の入場を阻止した際に衝突が起き、警棒を振りかざした警官が石を投げる抗議参加者に突撃する事態が発生した。

 現場はヒンズー教のアイヤッパ神(Lord Ayyappa)がまつられ、特に神聖とされるサバリマラ(Sabarimala)寺院の近く。

 同寺院では、月経年齢とされる10~50歳の女性の参拝が禁じられていたが、インドの最高裁判所は先月、禁止を無効とする判決を下した。

 この判決に対し、ナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相率いる右派与党・人民党(BJP)支持者を含む保守派が激怒。17日午後に予定される同寺院の開放の数日前から、数千人が抗議行動を始めた。

 一方、ケララ州政府は最高裁の判断に従うと強調。同寺院のある丘のふもとにある参拝者の拠点、ニラッカル(Nilacka)では17日早朝、警察が抗議参加者を排除し、車の通行を妨げていた7人を拘束した。

 衝突は、暴徒化した集団が女性記者らを乗せた複数の車両を取り囲み、襲撃した際に発生。AFPの女性記者を含む他の記者らも威嚇を受けた。

 事態は夕方を過ぎても収束せず、18日にも同様の事態が予想される。寺院に続く道にはすでに警官500人が出動しているが、警察は警備を増強した。(c)AFP/Bhuvan BAGGA