【10月16日 AFP】13日に行われたオランダ戦で惨敗を喫したサッカードイツ代表のヨアヒム・レーブ(Joachim Loew)監督が、世界王者フランスとの試合を翌日に控えた15日、落ち着きを取り戻した様子で記者の前に登場した。

 UEFAネーションズリーグ(UEFA Nations League 2018-19)でオランダに0-3で敗れた試合後、レーブ監督は独メディアから出た去就に関する質問の返答を拒むなど、いら立ったり、動揺したりしている様子だった。この黒星によりドイツはリーグA・グループ1の最下位に沈み、W杯ロシア大会(2018 World Cup)で屈辱的な早期敗退を味わった指揮官の留任を疑問視する声がますます高まっている。

 この日、敵地で行われるネーションズリーグのフランス戦に向けた前日会見に出席したレーブ監督は、「私は批判に対して非常にうまく対応できる」と話している。

 レーブ監督は「もちろん、オランダでの負けはスタッフや選手、とりわけファンに大きな打撃を与えた」としながらも、「私にとってはあまり驚きではない。W杯の後に踏まなくてはならない過程だ。今後も挫折や敗北を経験するだろう。この件については、それほど驚いていない」と語った。

「批判されるのは当然のことだが、私は批判に対して非常にうまく対応できる。(連盟の)会長と話し合ったが、われわれが団結しなければならないのは明らかだ」

「外部からの批判は気にならない。重要なのはフランス戦で選手たちを鼓舞することだ。批判は簡単に忘れられるし、100パーセント集中を維持できる」

 W杯ブラジル大会(2014 World Cup)の優勝メンバーであるトーマス・ミュラー(Thomas Muller)やジェローム・ボアテング(Jerome Boateng)、マッツ・フンメルス(Mats Hummels)らのパフォーマンスは当時と比較するとかけ離れたものだが、レーブ監督はそうした選手たちに対して忠誠を保ち続けている。

 また、昨年に2度の骨折をした32歳のマヌエル・ノイアー(Manuel Neuer)は、もはや世界最高のGKの姿ではない。オランダ戦では、ボアテングとフンメルスがしばしば守備的な欠陥を露呈し、攻撃陣も直近の12試合で10得点しか挙げられていない。

 フランス戦で黒星を喫すれば、ドイツはリーグB降格の危機に陥るだけでなく、過去最悪の年間6敗目となる。

「オランダ戦の最初の30分はうまくプレーしていた。攻撃面では多くのシュートを放ったが、これまでにはあった組織力を欠いた。戦術面を変えなければならない」と言うレーブ監督は「世界王者を相手に失うものは何もない」「勝ち点3を獲得するためにわれわれはここにいる」と続けた。

「世界王者を相手に大胆な戦いをしたい。0-3の黒星を喫したなら、もちろん選手起用にも変更が必要だ。ただ一つ言えるのは、ノイアーは出場するということだ」 (c)AFP