【10月12日 AFP】83年間、東京都の築地市場(Tsukiji Market)では、人々が忙しく活動し、目まぐるしくにぎわってきた。マグロの卸売業者の競り人たちは毎日、世界的にも有名な競りを行った。旅行者は競りを見るために早朝から長い列をつくり、120人の幸運な人だけがその様子を見物できた。

「日本の台所」と呼ばれた築地市場。世界最大規模の市場であり、これまで500種類近くの魚介類や、270種類もの野菜や果物が取引されてきた。

 築地市場には幕が下ろされ、市場は豊洲へと移転した。豊洲の新市場は東へたった2キロ程度で、とても衛生的だという。しかし、働いている多くの業者によると、雰囲気という意味では全くの別世界らしい。

 80年以上もの間、築地市場では、卸売・仲卸業者や水産業者、それに客や旅行者も含め、日々4万2000人もの人たちがひしめきあっていたのだ。(c)AFP