【10月12日 AFP】11日の米国株式市場で、ダウ工業株30種平均(Dow Jones Industrial Average)は連邦準備制度理事会(FRB)の利上げに対する懸念などから前日に続いて大幅に下落し、前日比545ドル安で取引を終えた。連日の世界的な同時株安についてドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は11日、「株価下落はFRBが原因」「FRBは制御不能」と述べ、利上げを進めるFRBを批判する一方、ジェローム・パウエル(Jerome Powell)FRB議長の解任については考えにないことを明らかにした。

 トランプ氏はホワイトハウス(White House)で報道陣に対し、「株価下落はFRBが原因だと考えている」「FRBは制御不能に陥っているのではないか」と述べ、改めてFRBの金融政策を批判。

 ただ、パウエル氏については「辞めさせるつもりはない」とし、解任の考えがないことを明らかにした。

 トランプ氏は10日にも「FRBは狂ってしまった」と述べるなど、FRBによる段階的な利上げを繰り返し批判している。

 一方、ラリー・クドロー米国家経済会議(NEC)委員長は米経済専門局CNBCとのインタビューで、トランプ氏の意見はFRBの政策に影響を及ぼすものではないと指摘。また「FRBは独立した機関だ。大統領はFRBに政策を指図していない。そのようなことも一切口にしていない」と述べ、トランプ氏を擁護する姿勢を示した。(c)AFP/Heather SCOTT