【10月11日 AFP】カザフスタンのバイコヌール宇宙基地(Baikonur Cosmodrome)から11日、国際宇宙ステーション(ISS)へ向けて打ち上げられたロシアの宇宙船「ソユーズ(Soyuz)」が、打ち上げ直後にエンジントラブルを起こして緊急着陸を余儀なくされた。乗っていた宇宙飛行士2人は無事生還したものの、相次ぐ失敗に悩まされているロシア宇宙産業にとっては、新たな痛手となった。

 ロシア国営宇宙企業ロスコスモス(Roscosmos)はツイッター(Twitter)で「緊急脱出システムが作動し、カザフスタンに着陸することができた。乗員らは生きている」と発表した。

 ロシアのインタファクス通信(Interfax)によると、ソユーズに乗っていたのは米航空宇宙局(NASA)の新人宇宙飛行士ニック・ヘイグ(Nick Hague)氏と、ロスコスモスのアレクセイ・オフチニン(Alexey Ovchinin)氏。

 米ヒューストン(Houston)にある宇宙管制センターからの生中継では「打ち上げ時、第1段階の分離の数秒後にブースター(ロケット)に問題が生じた」との音声が聞かれた。

 NASAはツイッターの公式アカウントで「乗員2人を乗せたソユーズ宇宙船が地球へ帰還したと思われる場所に、捜索救助チームが空路で向かっている」と発表。

 後に両氏は無事救助され、けがもなかったことが確認された。(c)AFP