【10月11日 AFP】男子テニス、上海マスターズ(2018 Shanghai Rolex Masters)は10日、シングルス2回戦が行われ、大会連覇を狙う第1シードのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)はダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev、ロシア)に6-4、4-6、6-4で勝利して16強入りを決めたが、試合後には負ける「寸前だった」と振り返った。

 これが大会初戦となった四大大会(グランドスラム)通算20勝のフェデラーは、第1セット第1ゲームでいきなりブレークに成功し、幸先が良い出だしを切った。しかし、楽天ジャパンオープン(Rakuten Japan Open Tennis Championships 2018)で優勝したばかりのメドベージェフが第2セットでフェデラーのサービスゲームを破ると、試合は最終セットに突入した。

 それでも、フェデラーは第3セット第9ゲームをブレークするとこれが決定打となり、2時間弱に及ぶはらはらするような試合展開の末、22歳のメドベージェフとの初対決を制した。納得のいくスタートとはならなかった37歳のフェデラーは、11日の3回戦でロベルト・バウティスタ・アグト(Roberto Bautista Agut、スペイン)と対戦する。

 赤いシャツを着た熱狂的なファンの集団から声援を受けたフェデラーは、「第3セットに入って、ようやくどう試合を進めればいいかが分かり始めた」「どれだけ攻撃的にいくかとか、どういった戦術でプレーするかというね。あらゆることを試し、最後には解決策を見つけた」と振り返った。

 珍しくいら立つ場面もあったフェデラーは、自身のパフォーマンスに満足していると述べながらも、非常に緊張感のある試合だったと認めた。「もちろん主催者やファン、チーム、自分自身からプレッシャーを感じている。難しい初戦を勝ち抜くことが、その後の戦いのカギになりうるのを知っているからだ」「きょうは、次のステップに進めなくなる寸前だった」

 世界1位のラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)が負傷により欠場するなか、フェデラーのライバルたちも勝ち上がりに成功。ファン・マルティン・デルポトロ(Juan Martin Del Potro、アルゼンチン)とアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)の2人は体調不良に打ち勝ち、フェデラーやノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)と共に16強入りを果たした。

 デルポトロは7日に行われた中国オープン(China Open 2018)決勝でノーシードのニコラス・バシラシビリ(Nikoloz Basilashvili、ジョージア)に敗れており、その後に体調不良であることを明かしていた。

 それから3日が経過したこの日も体調は改善されないままだったが、第3シードの30歳はリシャール・ガスケ(Richard Gasquet、フランス)に7-5、7-6(9-7)で何とか勝利。試合後、ウイルスに感染していることを明かし、健康状態を「常に」確認していると述べた。

 また、ここ数日はのどの痛みや鼻づまりがあった21歳のズベレフも風邪の症状を克服し、バシラシビリに7-5、6-4で勝利。第4シードのズベレフは、3回戦で世界ランキング33位のアレックス・デミノー(Alex De Minaur、オーストラリア)と顔を合わせる。(c)AFP/Peter STEBBINGS