【10月14日 CNS】中国・広州税関はこのほど、海外小包の荷物の中に不法に持ち込まれた生きたカメ75匹を押収したと発表した。国際郵便物の中にクワガタや子ガメなど輸入を禁じている生きた動物を摘発したのは、広州税関で今年に入ってすでに6度目。

 荷物は「幼児用スナック」と申告されていたにも関わらず、実際に開けてみると小さな子ガメが隠されていた。  

 税関職員は9月28日、米国から送られてきた荷物の異変に気が付いた。荷物には「幼児用スナック、価格は48ドル(約5400円)」と申告されていたが、荷物へのX線検査を経て、申告商品と明らかに違うことが判明。

 箱を開封すると、スナック菓子の容器からビスケットなどのお菓子と、黒い靴下状のもので包装された物が見つかった。一つずつ輪ゴムで固定された包装物を開けると、中から体長約5センチの子ガメが見つかった。チズガメとみられる。

 近年、中国のペットブームで、一部の愛好家やペットショップ経営者が猟奇的な心理状態で、「珍しい、変わった」ペットを購入して飼育しているという。

 原産地が不明、かつ輸出国の検疫を通過していない動物が海外から持ち込まれると、ウィルスなどを持ち込む可能性も極めて高くなる。飼育者の健康状態に影響をおよぼすだけでなく、国内の生態系や農林・牧・漁業にも危険をおよぼす可能性もある。

 広州税関は、海外の通信販売など関連する法律法規を遵守し、輸出国で禁止されている動物や植物、および関連製品を持ち込まないよう注意を喚起している。(c)CNS/JCM/AFPBB News