銀行カード関連企業である「銀聯商務(China UMS)」が8日に発表した「2018国慶節旅行消費ビッグデータ報告」によると、2018年の国慶節期間における旅行消費のトップ10都市は、北京、上海、深セン、広州、武漢(Wuhan)、南京(Nanjing)、鄭州(Zhengzhou)、蘇州(Suzhou)、杭州(Hangzhou)、成都(Chengdu)だった。

 宿泊施設の利用状況を見ると、高級ホテルの利用客の半分以上は1980年以降に生まれた「80後」と呼ばれる年代で、北京、上海、広州、深セン、三亜(Sanya)、厦門(Xiamen)に集中。これに対し、民宿を短期間利用する消費群は1990年代以降に生まれた「90後」と呼ばれる年代が主となり、都市別では成都、重慶(Chongqing)などを好む傾向がある。

 大都市と海浜都市は「80後」が好み、高級ホテルに宿泊。地方で民謡や地元の素朴な歌声の中で過ごしたい「90後」は、地方の個性ある街角でお金を使うのだ。

 旅行予約サイト「驢ママ旅游(lvmama)」のデータによると、エリア別でみた場合、華東、華北、華南などの観光地が好評だ。観光地トップ10は、訪問者数の多い順に、安徽・黄山( Mount Huangshan)、北京・歓楽谷(Happy Valley Beijing)、西安・秦嶺野生動物園( Xi’an QinLing Wildlife Park )、広州・白雲山(Baiyun Mountain scenic area )などだった。

■スマート翻訳機の売り上げ361%増

 経済発展と人々の消費観念の変化に伴い、新たな消費ユーザーと新しいビジネスが猛烈な勢いで増加している。

 大手Eコマース企業の「天猫(Tmall)」によると、国慶節の最初の3日間で、スマート翻訳機の販売が前年同期比で361%の伸びを示した。多くの旅行客が、海外旅行の際の「手振り身振り」から解放されるために、中国国内でスマート翻訳機を購入したのだ。このほか、「アクションカメラ」「ノイズキャンセリングイヤホン」「ドローン」といったハイエンドのスマート製品も国慶節旅行の必須の「神器」となっている。

 消費習慣と消費データを合わせ見ると、消費が多元化し、時代の先取りをしていることが分かる。今後の長期休暇は、若者の天下となるのかもしれない。(c)CNS/JCM/AFPBB News