【10月9日 AFP】イタリア・セリエAのユベントス(Juventus)でスポーツディレクターを務めるファビオ・パラティチ(Fabio Paratici)氏は8日、クリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)ほど実力のある選手の代役を探すのは簡単ではないと話す一方、ポール・ポグバ(Paul Pogba)の復帰について否定した。

 33歳になるロナウドはこの夏、1億ユーロ(約129億円)という移籍金でスペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)からユベントスに加入した。

 ロナウドを失ったレアルは直近4試合で1分け3敗という戦績で、リーガで4位となっている。

 イタリア中部のリエティ(Rieti)で行われたセレモニーで最優秀マネジャー賞を受賞したパラティチ氏は、報道陣に対して「ロナウドは史上最高の選手かもしれないから、彼の代役を見つけるのは簡単ではない」とコメントした。

 さらにパラティチ氏は、バロンドール(Ballon d’Or)を5度受賞したロナウドは当初からユベントス加入を熱望していたと明かした。

 同氏は「最初われわれは話し合いを行っていたが、彼が移籍したいと思っているようにすぐに感じた。そのことが大きなアドバンテージとなった」と話している。

「レアルはロナウドと紳士協定を結んでいた。オーナー陣が着手し、交渉が始まった」

 パラティチ氏は、現在性的暴行が疑われているロナウドに対するユベントスのサポートについても強調した。

「クリスティアーノは非常に誠実な人物で、優秀なプロフェッショナルだ。彼はわれわれから全面的なサポートを受けている」

 一方でパラティチ氏は、2012年から2016年までユベントスでプレーし、フランス代表としてW杯ロシア大会(2018 World Cup)を制したポグバが復帰する可能性を否定した。

 26歳のポグバは、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)のジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)監督と衝突したと伝えられており、チームで二度とキャプテンを務めることはないといわれている。

 パラティチ氏は「われわれは彼のことがとても好きだ」と述べ、以下のように続けた。

「彼とは親密な関係にあるからうまくやっていてほしい。しかし、彼はもはやユベントスの選手ではない」「彼とは関係があるが、それ(ポグバの復帰)について一度も考えたことがないし、今後もそうするつもりはない」

 ポグバは2016年、当時の史上最高額であった8900万ポンド(約131億円)という移籍金でユベントスからユナイテッドに移籍した。

 ユベントスではゼネラルマネジャー(GM)を務めていたジュゼッペ・マロッタ(Giuseppe Marotta)氏が退団しており、チーム内におけるパラティチ氏の責任はより大きなものになるとみられている。

「これまで私は自身の地位に満足していた。しかし今、状況は少し変わることになるかもしれない」

「ユベントスを可能な限り強くするという私の目標はこれからも変わらない。きょう手にしたこの賞を、父親のような存在であるマロッタ氏にささげたい」 (c)AFP