【10月7日 AFP】18-19ドイツ・ブンデスリーガ1部は6日、第7節の試合が行われ、ボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)は4-3でFCアウクスブルク(FC Augsburg)との激しいシーソーゲームを制し、リーグ首位を守った。ドルトムントでは、交代出場のパコ・アルカセル(Paco Alcacer)が96分に決勝の直接FKを決めるなど、ハットトリックの活躍を見せた。

 ジグナル・イドゥナ・パルク(Signal Iduna Park)を埋めた8万1365人のファンの前で、相手に先制を許して前半を終えたドルトムントだったが、アルカセルが投入されてからわずか3分後の62分、先日イングランド代表に初招集された18歳のジェイドン・サンチョ(Jadon Sancho)の折り返しに合わせて同点ゴールを流し込んだ。

 その後、守備の乱れから再び勝ち越しを許したドルトムントだったが、80分にアルカセルのシュートがポストに当たって入り、またしても同点に追いつくと、84分にはこちらも交代出場のマリオ・ゲッツェ(Mario Goetze)が味方のスルーパスに反応し、今季リーグ戦初出場で逆転ゴールを決めた。

 ところが試合はこれで終わらず、87分にはアウクスブルクのミヒャエル・グレゴリッチュ(Michael Gregoritsch)のヘディングシュートが決まって3-3の同点に。それでも最後はアディショナルタイム6分、アルカセルの決勝FKが決まってドルトムントが勝ち点3を獲得した。

 4-2の逆転勝利を収めたリーグ前節のバイヤー・レバークーゼン(Bayer Leverkusen)戦で、交代出場から2得点を決め、3日に行われた欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2018-19)のASモナコ(AS Monaco)戦でもネットを揺らしている25歳が、またしても交代の切り札としての威力を発揮した。

 スペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)からの1年間の期限付きで加入しているアルカセルは、これでわずか4試合の出場で7得点を挙げている。ルシアン・ファーブル(Lucien Favre)監督も、ゴールラッシュが続いていることを「非常に素晴らしい補強だった」と喜んだ。

 本人はハットトリックについて、「チームを助けられてとてもうれしい」とコメント。キャリア最高の試合だったのではと問われると、「かもしれない」と答え、「だけど僕の勝利じゃなくてチーム全体の勝利だ」と続けた。

 こうなると、完全移籍にも注目が集まってくる。アルカセルは「クラブは僕が新生活を送りやすいように、いろいろなことをしてくれた。今後のことはわからないが、今はここで気持ちよくプレーできているし、目標はチームができるだけ上の順位でシーズンを終えることだ」と話した。(c)AFP