【10月7日 AFP】シリア反体制派の非過激派組織の主要同盟で、トルコから支援を受ける「国民解放戦線(NLF)」は、同国北西部イドリブ(Idlib)県に設置が予定される非武装地帯の設置期限を前に、同地帯から重火器の撤去を始めた。NLFの広報担当者ナジ・ムスタファ(Naji Mustafa)氏が6日、AFPに明らかにした。

 非武装地帯の設置は、イドリブ地域にいる政権軍の兵士と多くの反体制派および過激派勢力を引き離す目的で、反体制派を支援するトルコと、政権を支援するロシアの間で合意された。

 9月17日の合意によると、非武装地帯にいるすべての反体制派組織は今月10日までに重火器を撤去する必要があり、過激派組織は同15日までに同地帯から撤退しなければならない。

 NLFのムスタファ氏は、NLFが非武装地帯内に「中・小火器を備えた拠点と本部を維持している」と述べた。

 NLFはイドリブ地域でトルコの支援を受ける反体制派組織の主要同盟だが、県内の大部分は強力な武装勢力であるイスラム過激派組織「ハヤート・タハリール・シャーム(HTS)」が掌握している。

 HTSは非武装地帯に関する合意について、今のところ立場を明らかにしていない。(c)AFP