【10月6日 AFP】米国のジェームス・フォゴ(James Foggo)海軍大将は5日、国防総省で記者会見し、ロシアが潜水艦の戦力を増強しており、大西洋と地中海における米軍への直接的な挑戦だと警告した。

 北大西洋条約機構(NATO)ナポリ統合軍司令部(Allied Joint Force Command Naples)の司令官を務めるフォゴ大将は、ロシアが潜水艦隊に多額の投資をしており、米国とNATOに対する「非対称脅威」をつくろうとしていると述べた。

 また、ロシア海軍は空母や大型水上艦の水準ではかなわないと理解しているため「研究開発を続け、海中ドメインに投じる資金を増やしている」として、ロシアは現在、黒海(Black Sea)と東地中海にキロ級ディーゼル潜水艦を6隻配備していると述べた。

 フォゴ大将は、ロシアは巡航ミサイル「カリブル(Kalibr)」を発射する能力を持っていると指摘し、「欧州に近い海から発射されれば、欧州のどの国の首都にも達することができる」と懸念を示した。

 さらに、今月末にノルウェーで実施されるNATOとしては冷戦以降最大規模の軍事演習は「NATO加盟国の国境を越えてやってくる敵対国」を撃退する訓練だとして、「強い抑止的メッセージがある」と述べた。(c)AFP