【10月5日 AFP】米サンフランシスコ市に設置された慰安婦像をめぐり、大阪市は今週、サンフランシスコ市に姉妹都市関係の解消を通知する公開書簡を送った。大阪市の吉村洋文(Hirofumi Yoshimura)市長は書簡の中で、「両市の信頼関係は根本から崩れた」と述べた。

 大阪市は昨年、サンフランシスコ市が慰安婦像の寄贈受け入れを承認したことを受け、同市との60年にわたる姉妹都市関係を解消する方針を表明していた。

 これに対しサンフランシスコ市のロンドン・ブリード(London Breed)市長は、慰安婦像の設置について「奴隷状態と性的目的の人身売買の恐怖」に耐えてきた全女性に敬意を表するものと擁護。

 また「両市民の間で60年以上続いた関係を、一市長が一方的に終わらせることはできない」とし、姉妹都市関係の解消を拒否する意向を示した。

 大阪市の担当者は5日、AFPの取材に応じ、姉妹都市解消は有効なものと主張。市民からはさまざまな反応が寄せられているが、大半は姉妹都市関係解消を支持する内容だと語った。

 担当者によるとサンフランシスコ市側からの正式な回答は今のところなく、大阪市としては再検討の考えはないという。(c)AFP