【10月7日 東方新報】中日平和友好条約の締結40周年を記念して、歌手の谷村新司(Shinji Tanimura)さんのコンサート「38年目の昴(すばる)」が、9月28日に北京展覧館劇場(Beijing Exhibition Center)で行われた。

 谷村さんの「昴」が誕生して38年目の今年、10年ぶりに北京公演を果たした。中国の観客が日本語の曲をより聞きやすく、より理解できるように、谷村さんは作曲した時の気持ちを語りながらコンサートを進めた。また、舞台の両側にスクリーンを用意し、日本語の分からないファンのために中国語の字幕を映した。人気ナンバーワンの曲「昴」は後半から中国語で歌い、何度も場内の雰囲気を盛り上げていた。

 重慶から20時間以上かけて訪れた秦さんは、「2010年の上海万博で初めて谷村さんの曲を聞いて、好きになりました。谷村さんの気品の高さを目の当たりにして、自分が年をとったらこのような人になりたいと思いました。そして、これから20年は歌いたいとの谷村さんの言葉を聞いて、うれしく思い、またとても励みになりました」と語った。

 遼寧省(Liaoning)から来たという50代の侯さんは、姉も谷村さんの大ファンだという。「なかなか地元で見られないので、何か月も前から良い席のチケットを狙っていました。20代の頃から谷村さんの曲が大好きで、初めてのライブで青春をすべて味わったような気持ちになりました。胸がいっぱいです」と話した。

 40年以上にわたる音楽人生を歩んできた谷村さんは、音楽をかけ橋に中日両国の国民に友好を伝え続けており、今回の公演も優しい歌声で北京の夜を照らしていた。(c)東方新報/AFPBB News