【10月9日 CNS】中国の偉大な元卓球選手、劉国梁(Liu Guoliang)が1年3カ月ぶりに中国卓球界に戻ってきた。しかし今回はナショナルチームの総監督としてではなく、中国卓球協会(Chinese Table Tennis Association)の次期組織改革を進める責任者としての立場だ。

 今回の劉の復帰は、中国卓球にどのような違いを見せてくれるのか。とりわけ2020年東京五輪までの準備期間が最初の一手、劉の手腕の見せどころになるかもしれない。

「復帰後の劉の立場はナショナルチームのメンバーではなく、協会側の人間だ。そのため役柄や業務も異なるが、やはり20年五輪の準備に重点を置いていることは間違いない。もう一方では、中国卓球をもう一度トップクラスに上げ、卓球王国復活させる。そして東京五輪を含め、中国と世界に卓球というスポーツの普及を一層促進させていくことにあるだろう」

 五輪まであと2年ほど。中国卓球チームの難題の一つは、東京五輪から新種目となる「混合ダブルス」である。

 メディアのインタビューに応じた劉は、「新種目として加わる混合ダブルスは、東京五輪の卓球種目で最初の金メダルを争うことになるため、重要度は高い。また日本チームも同じことを考えているだろう」と話す。

 また劉は、「これまで中国チームのダブルスの人選はパートナーを固定せず、若い選手同士で組ませていた。現在の卓球は日々目覚ましく発展している。私が1年3か月チームを離れていたこともあり、ライバルや現在の海外情勢などもっと研究をし、把握しなければならない」と、謙虚さというより不安に近い心境を打ち明けた。

 劉に与えられている役割は、五輪の準備を整えるという任務のほかに、スポーツ改革や卓球協会内の実質的な改革を促進させることも重要な項目に挙げられている。

「中国バスケットボール協会と協会主席の姚明(Yao Ming)はここ数年で素晴らしい手本となるべきものを見せてくれた。私もそれに習いたい」

 劉にとってこれは五輪準備よりも重い責任を引き受けることになるかもしれない。(c)CNS/JCM/AFPBB News