【9月30日 AFP】米国選抜と欧州選抜による男子ゴルフの対抗戦、第42回ライダーカップ(The 42nd Ryder Cup)は29日、フランス・パリのル・ゴルフ・ナショナル(Le Golf National)で2日目が行われ、欧州選抜はフランチェスコ・モリナリ(Francesco Molinari、イタリア)/トミー・フリートウッド(Tommy Fleetwood、イングランド)組が初日から4戦全勝の活躍を見せるなどし、最終日を前に10-6と米国選抜をリードした。 

 この日のフォアボールとフォアサムで米国選抜のタイガー・ウッズ(Tiger Woods)に一度も勝たせなかったモリナリとフリートウッドは、初日から4連勝を飾った初の欧州ペアとなった。また米国選抜を含めても、2日目までのチーム戦で4戦全勝を記録したのは1979年のラリー・ネルソン(Larry Nelson)/ラニー・ワドキンス(Lanny Wadkins)組以来の快挙となった。

 午前中のフォアボールでウッズ/パトリック・リード(Patrick Reed)組を4アンド3で下したモリナリ/フリートウッド組は、午後のフォアサムでもウッズ/ブライソン・デシャンボー(Bryson DeChambeau)組に5アンド4で勝利。ライダーカップ初出場のフリートウッドは「午後は本当に良かった。安定していたし、プレーの内容が良かった。歴史の一部になることもできたし、非常に特別だ」と喜んだ。

 一方、これまで2010年と2012年の2度にわたりライダーカップに出場しながら一度も白星がなかった第147回全英オープン(The 147th Open Championship)覇者のモリナリは、シングルス12試合が行われる30日の最終日が終わるまで、まだ勝利は決まっていないとチームに警告を発している。

「ここには勝ちにきたわけであって、記録をつくったりすることが目的だったわけではない。これはチーム戦であり、14.5ポイントを取るということが全てだ。間違いなく近づいてはいるが、残りの4.5ポイントはハードに戦って自分たちから奪い取りにいかないといけない」

 また、欧州選抜が「メディナ(Medinah)の奇跡」と呼ばれる逆転劇を演じた2012年大会では副主将を務めたトーマス・ビヨーン(Thomas Bjorn、デンマーク)主将も「これまでの歴史が、まだ勝負は決していないとチーム全員に教えてくれるだろう。明日は全力でいく。ミスなく完璧なプレーをする必要がある。最後のポイントを取るまで終わりじゃない」と話し、チームは大きなリードを手にしているが、リラックスする余裕はないと気を引き締めている。

 一方、メジャー通算14勝を誇るウッズは今大会3戦全敗。チーム戦の通算成績も9勝19敗1分けに落とし、6年ぶりのライダーカップで散々な時間を送っている。

 これまで7度出場しながら、優勝は1度しか経験していないウッズは「感触が悪いところはないが、とにかく3敗したという事実に腹が立っている。悪いプレーをしたという感覚はない」とした上で、「それがマッチプレーでいらいらするところだ。良いプレーをしても結果がついてこない時もある」と語った。(c)AFP/Martyn WOOD